☆茶の湯のこころ

千利休が残した茶道精神を要約した心得と四規とをご紹介します。

抹茶

利休七則(りきゅうしちそく)

千利休の茶の湯に対する心得です。

千利休の弟子がこれを聞いて、「それくらいのこと私もよく知っています」と答えたところ、「これが出来たら、私はあなたの弟子になりましょう」と言ったというお話があります。

そのくらい実践しようと思うと難しいことです。

また、日本には四季があり、茶道ではその季節感を大切にしています。

季節に応じたお点前や、道具の取り合わせの工夫をして、暑い日は涼しげに、寒い日は暖かくお客様をおもてなしすることに心を配っています。

 

「茶は服のよきように」 懸命に点てたという気持ちも味わって頂くよう心をこめる

「炭は湯の沸くように」 本質を見極めることが大切である

「夏は涼しく冬は暖かに」… 季節感を大切にする

「花は野にあるように」… 然から与えられた命を尊ぶ

「刻限は早めに」 時間を尊重し、心にゆとりを持つ

「降らずとも雨の用意」何事にも適切に応じられる柔らかい心を持つ

「相客に心せよ」一緒にお客になった方はお互いを尊重して楽しいひとときをすごすように

 

和敬清寂(わけいせいじゃく)

千利休の茶道精神を要約した四規といわれる「和敬清寂」。

この4文字に茶の湯の心が全て込められていると言われています。

 

「和」… お互いが心を開いて仲良くし合い

「敬」… お互いに敬い合い

「清」… 目に見えるものだけでなく心の中も清らかに

「寂」… どのような時にも動じない心

 

お客様になったときやお招きしたとき、お茶を飲むときやお点前をするときにこの言葉を思い出すと千利休の茶の湯のこころに触れた思いがすることでしょう。

時代を超えても、日本人の心の根幹になるものではないでしょうか。